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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第22章 奇術師と夜






__________"



三回のコール音の後


『もしもし』


「もしもし、ボクだけど♥️」


仕事中は通話に出ない

つまり今は其れ以外、もしくはターゲットの観察中か


『よくも平気で俺に電話なんてして来れるよね』


殺気の籠らない声にターゲットを観察中なのだと判断する


「良いニュースがあってね………沙夜子って女の子の話しなんだけど♦️」





『……………何。殺されたいの?自殺希望なら仕事として依頼してくれない?』




少し苛立った口調に笑みが漏れる




「彼女今コッチに来てるんだよ、君に会いにね。今ボクのホテルでシャワーを浴びてる♥️」





『………………………』





「イルミ?♦️」




『手出したら殺す。何処。』


「デントラ地区麓の街のミルラッセ501♥️」



『………………明日の朝には到着出来る。もし質の悪い冗談ならお前を殺す』




「あぁ、待ってるよ♥️」





プツリと切れた通話

口調から何時もの単調さが抜けていた



「…………………♣️」




彼女が此方の世界に来る様に仕向けたのは他でも無い自身だ

しかし一年が過ぎても現れる気配の無い彼女に暗殺者の男を釣る餌としての興味すら失せていた




今日何時もの情報屋で彼女の姿を見た時は驚いた


汚れた格好で心底嬉しそうに歩み寄った彼女の姿




沸き上がったのは男を釣る餌としてでは無く彼女自身に向けた好奇心




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