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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第122章 マリオネットの気持ち






男の子がその人形を残していたのはたった一度の気紛れでしたが人形は嬉しそうに言いました



『ぼくと遊んでくれるの……?』と男の子が聞くと人形は『当たり前じゃないか』と声を弾ませます


男の子はそっと人形を持ち上げてその胸にぎゅっと抱き締めました


人形に体温はありませんが男の子にはポカポカと感じて胸の中まで温かい気持ちになりました



『ぼくにもまだ残っているものがあったんだね』



男の子が流した涙はもう悲しい涙ではありませんでした






「おしまい!!」





___________"





彼女は満面の笑みで言うと不器用に人形の頭を下げた後、純粋で穢れの無い目をボクに向けた



「どうでしたか……?」



おずおずと顔色を伺いながらも目一杯弾けた声に笑顔を返す


「沙夜子らしくて本当に素敵なお話しだね♥️」


口にしたのは半分本当で半分嘘だ


だけど彼女は嬉しそうに瞳を細めた



本当に沙夜子らしい純粋で綺麗なお話しだ、本来素晴らしい完結を迎えた筈の物語


だけど自身には綺麗過ぎてつまらない



だって手に入れたモノが壊れてしまうかどうかは気紛れなさじ加減ひとつ



悲しい思いなんて……笑っちゃう……♥️




自身が感じるのは崩壊の美と痺れる快楽






………だって………最後の瞬間、記憶に残るのがボクが与える感情だなんて素敵だろう?♥️









「沙夜子は優しい子だね♥️」


「ヒソカさんも優しいですよ!」


「んふふ……ありがとう♥️」






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