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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第121章 熱い唇と彼の姿







私は感謝の気持ちを込めて朝食を作った

ヒソカさんの様に見栄え良くは無いけれどそれなりの料理をテーブルに並べていると
布の擦れる音の後にヒソカさんはゆっくりと上体を起こした


まだ覚醒し切らない瞳で私をぼんやり見詰めるヒソカさんは恐怖を覚える程の色気を放っていて私は気まずさを超越した感心にポカンと口を開いてしまった


眠っていた事で着崩れたガウンは右側の肩から腕を露出させていて、垂れる前髪を気だるげにかき上げながら少し掠れた声で



「おはよう沙夜子…………寝坊しちゃった♥️」


なんて妖艶に笑うヒソカさんに間抜けな声で挨拶を返す




…………もう…………何と言うか………この人は本当にこういう人なのだろうな……という自己完結に近い気分だ


いちいち気まずさを感じるのが馬鹿らしい程の色っぽさに脱帽である

………なんていちいち目眩ましを受けながら思う





「カラダの調子はどうだい?♥️」


「あ、すっかり元気です!タオルありがとうございました!!」


「良かった……♥️朝食作ってくれたんだね、嬉しいよ♥️」


「いつもお世話になってるんで、ささやかな感謝の気持ちです!」


ヒソカさんはニコニコ笑顔を浮かべながら着崩れを整えテーブル迄やって来て


「じゃあ早速いただこうかな♥️」


「はい!」


本当に嬉しそうにフォークを持ち上げた

作った甲斐があると言うものだ

そんなヒソカさんの様子に満足感を抱きながらも私の中でひとつ気掛かりな事があった


落ち着かない気持ちがソワソワと身体を揺らす中

私ははっきりとした言を発した




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