ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第121章 熱い唇と彼の姿
「ボクが飲ませてあげる……♥️」
自身の口に薬を含んで赤い唇に重ねた
容易く開いた唇を割って舌先で薬を移せば熱い体温が伝わる
彼女の小さな舌を絡め取れば唇の端から漏れる荒い呼吸
苦しそうに眉を潜めて涙を浮かべる彼女の表情を眺めながら薬を口内の奥へと誘って唇を離せば
手早く水を含んで再び唇を重ねた
視界を邪魔する前髪をかき上げながら只彼女の熱を感じる
舌先で割り入って水を流し込むも力無い唇の端から滴って行った
「沙夜子、ちゃんと全部飲むんだよ……錠剤一粒でグラス一杯分の水分が必要なんだから♥️」
口に含んでは何度も舌先を口内に侵入させ淫靡に絡ませ、グラス一杯分の口付けを贈る
弱々しくも抵抗の色の無い彼女を前にゾクゾクと沸き上がる欲望
……………………あぁ…………だけど……まだダメだ……………
(…………まだ君は食べ頃じゃない………♥️)
唇の端から垂れて濡れた首筋を辿る様に舌を這わせて水を舐め取り彼女を再びベッドへと横にさせれば覚束無い瞳でボクを見る彼女に笑顔を浮かべた
「ごちそうさま、沙夜子♥️」
癖のある長い髪を掬ってちゅっとキスを落とせば彼女は淡い表情のまま瞼を伏せた
それから夜に成っても彼女は夢の中でボクと遊んでくれる気は無いらしい
やる事と言えば時々彼女の額のタオルを取り替える事くらいで………
まだ眠るには早いけれど彼女の隣に身を横たえて今夜は温もりだけを抱き締めて眠る事にした
「明日には元気になっておくれよ…………ボク退屈は嫌いだから♥️」