ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第120章 コバルトブルーとガウンの姿
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私達はその後無事浅瀬にたどり着き暫く遊んだ後に隠れ家へと帰った
気が付けば太陽は高く登り日射しも強く成っていてそれだけ夢中で遊んだ様だ
先にシャワーをと勧めてくれた友人に甘えて一足先に入浴を済ませた私はぼんやり何をするでも無くソファーに座っていた
ギシリと音を立てたソファーの肘掛けに上体を預ければフワリと香ったヒソカさんの匂いに私のせいでソファーで眠ってもらっている事を思い出す
筋肉質で無駄な脂肪等無い彼よりも大柄な体格を持つヒソカさん
このソファーじゃさぞ窮屈だろう……申し訳ない………なんて考えているとペタリとフローリングが足音を響かせて何気無く視線を向けて直ぐに反らした
…………ヒソカさんは入浴後から就寝中ガウン姿である…………
「沙夜子、ちゃんと水分は取った?♥️」
「……あ、いや……忘れてました」
「クックックッ……仕方ないなぁ♥️」
声が移動して冷蔵庫が開く音の後、水の入ったグラスを差し出され釣られて視線を上げればバッチリ腹筋迄覗いたガウン姿のヒソカさんと目が合った
「あ、ありがとうございます!」
「うん♥️」
ギシリとスプリングが弾んで隣に座ったヒソカさんの気配に変な汗が吹き出す
…………私は入浴後のヒソカさんとの時間が苦手なのだ………
別にヒソカさんが悪い訳では無いけれど惜し気も無く露にされた肉体に目のやり場に困る上、非常に気まずい………
かと言ってベッドを譲って貰っておきながらガウンをきっちり閉めて欲しいなんて、これ以上生活習慣を変えて貰う事も出来ず……
いつもなら早々にベッドに入ってしまう事で回避している時間をまだ真っ昼間からどう対処すべきなのか私は頭を悩ませていた
………気まずい沈黙ばかりが広がる
………いや、正確には私だけが気まずいのだが………
ヒソカさんはもう少し自身が美しく妖艶である事を自覚すべきだと本気で思う。
その妖しい美貌を前に一般人はたじたじなのだ
心地悪く身動いで水を一気に流し込みながらも理不尽な事ばかり考えていると
「ねぇ沙夜子……♦️」
隣から名を呼ばれてぎこちない返事を漏らす