第115章 渦巻き始める時

『トランプが残されていましたッ！』


「………………了解、足取りは。」


『監視員5人全て撒かれましたッ！！』


「チッ…………使えない連中だな………引き続き監視しろ、彼女が帰される可能性もある。厳重体制を怠るな。」


『はいッ！申し訳ございませんでした！！』







「………ヒソカ」



【5,俺の素性を既に知っている人物の犯行】


彼女の生存確率が上がる一方で渦巻き始める殺意




開いたメール画面には彼女からの一通のメールが残されていた



27日13:04
【お仕事頑張ってくださいね！
私はこれからお昼ご飯です(*^-^*)グラタン楽しみ～♪
イルミさんもしっかりお食事してくださいね！お気をつけて！】







……………俺は知っている



俺への変質的な欲求から一度は彼女を利用しながらもあっさりと態度を豹変させた理由


アイツが俺へ向ける感情


そしてアイツが彼女へ向ける感情を俺は知っている





………………許さない………………



………………殺してやる……………



沙夜子は俺のモノだ





弾幕が上がる


仕事開始の合図を聞きながら俺は通話ボタンを押した