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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第114章 ダァさん






実の所まだダァさんに触れた事は無い


艶々とした立派な黒い翼は撫でれば気持ちが良さそうだがあくまでダァさんは野鳥であるのだから……という私なりの線引き


いくら愛らしくとも飼う事は出来なくて、きっとダァさんにとっても今以上の人慣れは良く無い事だと思っている

その代わりに思い出に残す為私のスマホアルバムにはダァさんの写メが着々と増えていた



「可愛いね、ダァさん」


「グァグァ!」





___________"





「ほんまですよ!めっちゃ可愛いんです!」


「ふーん。」



久々に帰宅した彼

生活は変わり無いかと訊ねられて私はダァさんの事を話した

彼は俄然興味無さそうな態度だが彼が隣にいるというだけで喜びボルテージが振り切れそうな私は嬉々として話を続けた




「そのダァさんがですね………ついに先日…………!」


「………………。」


「私の腕に乗りましたッ!!」


「どうでもいい。」



素っ気なくスマホ画面を見たままの彼だが私の興奮は簡単には治まらない

只でさえ彼の帰宅が嬉しくて久々に沢山声を出して話が出来ている

更には可愛い友達が増えた事、そのダァさんが自ら私に近寄ってくれた事を彼に報告せずにはいられなかった


彼からしてみれば本当にどうでもいい雑談だろう

しかし私の生活の中で起こった些細なハッピーを彼と共有したかったのだ




「凄いでしょ!だって野鳥ですよ?!」



…………そう…………ダァさんは野鳥だ

人に飼われている様な素振りも無く私と一時戯れると決まって森へ帰って行く

そんなダァさんが自ら私の腕へ乗ったのはつい先日の事だった




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