• テキストサイズ

ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第114章 ダァさん






私の世界で言えばカラスに近い風貌ながらその身体は一回り大きく首元の真っ白の模様が美しい鳥


その鳥がグァグァとアヒルの様な声で鳴くものだから私は勝手にダックと名付けた


最初は窓辺にやって来て部屋を覗いているだけだったダァさん

しかし次第に私が手を振れば反応を見せる様になり、私が適当に「田中さん」等と呼んだ所返事をするように成ったのだ


ドキドキしながらバルコニーで初めて接触したのは4日前


無塩のミックスナッツをやってみるとダァさんは嬉しそうにグァグァと鳴いた

それから毎日ダァさんは決まった時間にやって来る様に成った

その人懐こい性格や見れば見るほど愛らしく思えるダァさんの魅力

留守がちな彼の代わりとばかりに癒しをくれるダァさんの訪問はすっかり私の楽しみのひとつに成っていた



「ほら、今日もご飯あるよ!」


「グァグァ!」



ウッドテラスにミックスナッツを置けば小さな足でぴょんぴょん跳ねる様にダァさんは寄って来る

可愛い黄色の嘴で器用にナッツを食べる姿が可愛くて私はその姿を眺めながら自然と笑顔に成っていた


人に飼われているインコ等が人に良く懐く事は知っていたけれど、野鳥がこんなに近くまで来てくれるものだとは知らなかった

もしかしたらこの部屋に宿泊するお客さん達に可愛がられて来たのかもしれないなぁなんて思いながらも私はダァさんの写メを撮った



/ 1349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp