ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第112章 雨から雪に変わる時
大きな彼の手が脇腹を滑り太腿を撫で焦らす様にショーツの端をなぞる
もどかしく脚を擦り合わせている事にすら気付かずに合わさった視線は只互いに互いを強く求めていた
スルスルと取り払われた下着は床に転がって最早役目を果たさず
彼の指が太腿を滑り敏感な部分に触れれば私は其れだけでチカチカと何かが弾ける感覚に襲われた
「ひぁぁっ……イルミ……さっんああぁっ……!」
長い指が体内を探る様に侵入し快感が背中を走る
耳を塞ぎたい程に厭らしい水音が響いて的確に与えられる刺激に思考を手放して行く事すらも何の躊躇いも無かった
彼の指に翻弄されて震える脚
いつの間にか引き抜かれた指をペロリと舐めた彼の姿に全身が熱く成る最中
「沙夜子、こっち向いて」
彼は切羽詰まった様に熱を宛がいながら私を真っ直ぐに見詰めていた
私は彼に両手を伸ばした
胸に溢れる彼への想い
そして彼から感じる確かな愛を前に抱いていた不安は消えていた
「イルミさん大好きです」
途端に身体を割り入る彼の熱に息を忘れる
覆い被さる様に私をきつく抱き締めた彼にしがみ付き甘く痺れる感覚にぎゅっと目を閉じた
ぴったりと隙間無く交わった身体
彼は私の頬を優しく撫でるともう一度唇をふさいだ
………きっと今この時が彼と私が一番近付ける時
身体の隅々迄愛を伝え合える時なのだと思えば全てが幸福に染まって行く
ゆるゆると旋律していた腰が不意に強く打ち付けられて声が跳ねた
途端に深く強く求める様に乾いた肌の音が響き始めて窓を叩く雨粒の音と混じる
彼の荒い呼吸、私を包む彼の香りは更に私を昂らせ
最奥を突き上げる強い刺激にあられもない喘ぎを漏らす