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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第112章 雨から雪に変わる時




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レストランは本当に素敵な所だった

驚いたのは本格的なお寿司を提供していた事で
どうやら彼は其れを知り、私を連れて来てくれたらしい

個室のVIPルームだった事もあり普段の外出中よりも気を抜いている様子の彼は本当に時折だが目が眩む様な微笑みを見せてくれた


私は本当に幸せ者だと心底思わせてくれる素敵なデート


しかしながら僅かに気になる事があった


楽しい気持ちが弾み私の下らない話しが炸裂するのはいつもの事で

彼は変わらず相槌を打ってくれていたのだが時々話しが全く噛み合わなかったのだ

彼が天然さんを発揮しただとか価値観の違い等では無く、単純に



「私マグロの部位全部好きです!」


「………あぁ、面白い話だよね。」


「?」


「……………。」



みたいな調子で話が噛み合わ無かった

彼は普段私の話をスルーして相槌を打たない事はあっても決して聞いていない事は無い

わざと無視をしていても呆れた表情ながらしっかりと耳を傾けてくれているのが彼だ


しかしレストランで何度かあった噛み合わない会話は彼が話しを聞いていなかったから起こったのだと確信している

彼は訳の解らない返答をした後に必ず視線を逸らしていた

つまり自覚はあるのだ


そして時折じっと私に熱視線(希望)を向けては何かを考え込む様に箸を止めていた




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