• テキストサイズ

ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第110章 デパートショッピング






「毒蛇には様々な効能があるけど、特に骨には勃起作用があるんだよ。つまり精力剤を飲みやすく酒にしてるんだね。」



そこまで言うと彼は店員さんを真っ直ぐ見据えて


「これ頂戴。」


同じ口調で言葉を紡いだ



「…………えっ…………買うんですか?!」



………精力剤なんて彼には全く不必要な代物だ

大体今でも性欲が強いなんて涼しい顔で言う彼が飲んでしまえば私は一体どうなってしまうのだろう………


私は今自分が青い顔をしているのか赤い顔をしているのか解らなくなった



…………今以上激しさを増した場合私は其れを受け入れられるだろうか…………



大層な紙袋を悠々と受け取った彼は私に視線を向けると




「様々な効能があるって話したでしょ、疲労回復なんかにも良いし沙夜子は軟弱だから飲めば良いよ。」



私の思考とは全くかけ離れた言葉を口にした


「水で割れば飲みやすくなる。」


なんて言いながら私の手を引き歩き出した彼の姿に羞恥から顔が爆破しそうに熱く成った



……………彼は精力剤としての用途では無く私の身体の事を心配して購入してくれたらしい

別に心配される程弱々しい訳では無いけれど彼からしてみれば随分とか弱いのだろう…………


……………まぁ…………其れは良いのだが……………


散々ヘビのペニスがなんたらかんたらと精力薬としての説明を続けた後に購入されては勘違いしてしまうと言うものだ

何故あのような説明をしたのだろう

一言"毒へびは健康に良い"と言ってしまえば全て終わった筈なのに


彼は不思議な人だし意外にも下ネタに抵抗無い人なので何も考えていなかったのかもしれない

只持っている知識を説明しただけ………


勝手に勘繰って彼との夜を想像した私は一人恥ずかしくなるばかりで真っ赤に違いない顔を伏せていると


悠々と振り返った彼の伏し目がちな瞳に動きが停止する




/ 1349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp