ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第108章 戯れのヒトコマ
番組が終了すると自然と解放された私だが彼にある疑問が浮かんでいる
「イルミさん」
「何。」
普段の距離で隣合った私達
彼は此方に視線を向けた
「私と………その………イチャイチャするの………というか私に触られるの嫌じゃないですか………?」
疑問をそのまま言葉にすればどっと溢れる汗
時の流れを悠長に感じる一瞬
「別に嫌では無いよ。」
彼は淡々と意外な台詞を口にした
……………嫌では無い……………触れられる事が嫌では無い…………!!!!
他人との接触が苦手な彼が私となら平気だなんて…………!!!!
…………素顔からは見えない愛を感じる……………
純粋に嬉しくて感動でうち震える私は完全に調子付いていた
「あ、あの……今度からいっぱいイチャイチャして良いですか………?」
私は顔を赤くさせながらも思い切った思考を口にしていた
…………私は彼の特別なのだ……!
大好きな彼に私もまた愛されているのだという実感に有頂天に成っていた
チラリと様子を伺えば無表情な瞳が余裕を湛え、彼は堂々と唇を開いた後に
「沙夜子の好きにすれば良いよ。」
「え!」
「出来るものならね。」
酷く妖艶に笑ったのだった