ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第106章 青と素顔とサイコパス
彼女を遊園地に誘ったのはそろそろ良き友人から異性としての意識へと変化を求めた為だった
非日常的空間は安易ながら人の心を動かすには適している
「行き止まりですね……」
なんて台詞を漏らす彼女は迷路の中へ誘われて不安に瞳を揺らしていて
「ん~残念♦️」
ボクは全て解った上でわざと姿を消した
とは言ってもバンジーガムを天井に張り付けて座って見ていたんだけど
彼女はボクが消えた時どんな反応をするのだろうという好奇心と
ボクを見付けた時に見せるであろう安堵から出来る心の隙に漬け込む為に……
「………え………あれ………?」
先程迄不安気ではあったけれど気丈に振る舞っていた彼女は途端に小さく見えた
未知の場所への恐怖心が見てとれてまるで小動物だ
震えた声で自身の名を呼ぶ彼女に漏れそうな笑い声を抑える
彼女は暗闇、あるいはお化け屋敷なんかの類いが苦手な様だ
知らない彼女の一面を知れただけでも収穫だがもう少し游がせてみる事にする
………不安や恐怖心が膨らめば膨らむ程隙は大きく成る………
なんて考えていると彼女は見知らぬ影に駆け寄った
「………ヒソカさんっ!!!」
(…………?♣️)