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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第102章 眩い朝日




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私達はその後ぼんやりとニュースを見届けた

私は動悸が収まるまで暫く時間が掛かったが彼は瞬間で普段の凛とした雰囲気に戻るのだから神業である


そして


「さ、夕飯にしよう。」


ぼんやりしていた私の傍で突然立ち上がった彼に違う意味でドキッとしながらも彼の宣言通り夕食と成った




「…………さっぶい…………」


「訛ってるよ。」


「え、今更………私は生まれた時からずっとなまってますよ!」



私達は寒空の下BBQをしていた

他に客は居らず貸し切り状態なのも頷ける寒さに彼のコート迄借りて自分の肩を抱き寄せる

彼はこの寒さの中でも平気だと言うのだから秘めたる力を感じざるを得ない…………


街中と山間ではこんなにも寒さが違うのかと辺りを見渡してみるも外灯の無さに何も見えない闇が広がっていた

雪が降っているなんて事は無いが身を切る様な冷たい空気は身体を末端から攻撃して

防衛本能は代謝を上げようとガタガタ身体を震わせる



そんな中で何故BBQなのだろうと思うが彼がバンガローではBBQをするらしい、と何処かから仕入れた情報を少し楽し気に口にしたので止める事は出来なかったのだ



という訳で滅茶苦茶に寒い夜空の下私達は二人きりのBBQをエンジョイする事と成った


勿論片手にはアルコール


他愛ない会話を交わしながら夕食が終わったのは23時を過ぎた頃


未だ火の尽きない金網にヤカンを乗せて私達は蕎麦代わりのインスタントラーメンを作っていた



「イルミン~星が綺麗!!」


「…………そんなに飲んで明日知らないよ。」


「大丈夫!イルミンが起こしてくれるから!!」



彼は呆れた表情で私を見詰めると溜息を付きながらもカップ麺にお湯を注いでくれて

そのあまりにも庶民的な所作が似合わなくて笑ってしまった


「……………何笑ってるの。」


「可愛い……イルミン可愛い……」


「………沙夜子の思考は本当によく解らない。」




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