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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第20章 異世界の山







歩いて歩いて歩き回り人に声を掛け続け空が夕焼けに染まる頃



「………ジャッカル……?確か山を越えた先の街でそんな店名のバーがあったよ」


「ほんまですか!ありがとうございます!!!」


何とも漠然とした情報をパン屋さんから得た

しかし隣街なんて広い国中探すのに比べたら朝飯前だ
何より今の私にはそんな不明確な情報すらも頼りの綱だった


パン屋さんに背中を向けて2、3歩進みまた戻る


「すみません、隣街って何て名前ですか………あと、どちらの方向でしょう………」


私の質問にパン屋のおばさんは苦笑いを浮かべた


そんなので旅は務まるのかと心配の言葉を頂いたがその言葉は優しく染みて私は笑顔を返した




歩き慣れない石畳がこんなにも足を痛め付けるとは思わなかった

可愛いし日本もこんな風だったら良いのに……なんて思ったが全然コンクリートで構わないと思ってしまう


舗装されたコンクリートが懐かしい

どれだけ平坦で歩き易かっただろう………其れに比べて石畳には隙間があるしでこぼこしていて地味に私の体力を減らした


おばさんに聞いた通りの方向にどれだけ歩いたのか陽が落ち掛けて薄暗くなりつつある空の下私は山へと続く道路を見付けた


「………やったぁ……コンクリート……」



道路腋の標識を見て先程聞いた隣街の名前を探す


「………あった!あったで親方!」



腕時計の時刻は18:32


向こうの世界ではすっかり朝に成っている頃に私は山を登り始めた




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