ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第100章 私の誕生日
気まず過ぎる乗馬体験は15分程続き私はその間に永久を感じた
そして私達は動物園を後にする…………筈だったのだが
出入口を前に園内を振り返った彼の台詞に絶句する
「さて、全部見て回ったけど欲しい動物とかいた?プレゼントするよ。」
私は一瞬にして難聴に成ったのだろうか
彼の言っている事が全く理解出来ない
ポカンと開いた口が塞がらずに彼を凝視していると
「だから誕生日のプレゼントだよ、早く選んで。」
彼は淡々と私を急かした
プレゼント?
動物を……………………………?
「私ぬいぐるみが欲しいです」
咄嗟に出た言葉は何の回路も通さずに出たものだった
「え、ぬいぐるみ?」
「はい」
「遠慮せず何でも良いんだよ?虎でも象でも。」
「ぬいぐるみがほしい」
「そんな物で良いの?」
「ぬいぐるみが………ほしい」
「……本当に?」
「はい」
彼のサプライズは恐ろしい
動物園を貸し切り、更には好きな動物を飼うと言い出したのだ
其れで私が大喜びすると思っているのだから彼の感性は本当にイカれていると私は思う。