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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第100章 私の誕生日







私達は次々とコーナーを回り沢山の写真を撮った

何と言っても大きなサプライズだった動物園全て貸し切りにより誰にも邪魔されず誰の目も気にせずに出来るデートは彼を少し素直にさせるらしい

ポーカーフェイスで普段見えない気持ちを少しながら見せてくれた彼


そう言えばプールの際も普段より柔らかな雰囲気だった様に思う


つまり今日の彼は普段よりも少し甘口なのだ




「うへへ」



「……………………。」




冷ややかな視線が隣から刺さるが私は終始浮かれたままでしっかりと繋がれた手を揺らす



チャプチャプと穏やかな水面にエンジンの音が響く中

私達は人工運河を行く船に乗りレンタルタブレットから流れる水辺の生き物の生態についての説明を聞いていた


ハンドルを握るのは彼

私は隣でスマホカメラを構えワクワクと胸を弾ませていた

まさか建物の中に運河が流れているなんて思わず盛大に驚いた私だが
更には船をレンタルし、レンジャーさながらに巡る事が出来るなんて……楽しい……!!




「カバ……!!カバですよ!!」


「うん。」



勿論動物のいる場所は運河と隔てられているが檻や柵よりもずっと自然に溶け込みより近い距離で動物を発見するのは楽しすぎる

このままでは私は元の世界の動物園では物足りなく成ってしまいそうだ



カバが顔だけを水面に出してピコピコと耳を動かしている可愛い様子から大きなワニが蠢くスリル溢れるゾーンまで様々な動物を間近で観察出来て

彼は動物を見付ける度にエンジンを止め私の気の済む迄動物を見せてくれた

きっと人気アトラクションに違い無いクルーズ船

貸し切りでなければこんなにゆっくりと進む事等出来ないだろう



私はこんなに甘やかされていて良いのだろうかなんて思いながらも



「ありがとうございます!私めっちゃ楽しいです!」


「あっそ。」



満面の笑みで伝えた言葉は本心だった




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