• テキストサイズ

ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第98章 サービスの正体






色とりどりの風船を手に持ったホテルマンは其の中からひとつの風船を私に手渡した



「可愛いお嬢さんにぴったりの此方をどうぞ」



真ん丸の透明な風船は大きく、中にはラメの可愛いピンクの紙吹雪と赤いハート形の一回り小さな風船が入っていて、風船の先にはリボンで括られたカラフルなジェリービーンズの入った袋が付いていた



「……あ、ありがとうございます」



突然お世辞を言われてどう反応するのが正解か解らずに声を上吊らせながらも風船のあまりの可愛さに表情は素直なものだっただろう

女性なら例え自らの趣味じゃなくても可愛いと思うだろうファンシーかつキュートなデザイン


そして風船が主体では無くあくまでもジェリービーンズの付属として付いているという何とも洒落た演出に私は凄い感動を覚える




「可愛い!!」



このホテルの支配人は凄く乙女心を把握している人なのだな……なんて感心していると



ホテルマンは突然





「お部屋にもギフトが用意してございますのでお楽しみに」





屈み込んで耳元に艶っぽい声を落とした



本当に不意な出来事に驚きからドキッとする



既に背を向けて一歩踏み出したホテルマン




「……あ、え………サービスですか………?」




小さく漏れた私の声に半身振り返ると





「はい、お嬢さんだけに」





見える口元だけで酷く妖艶に笑って見せた





/ 1349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp