ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第95章 支配的愛と彼女のヒトコマ
「ゲーム!!私最近ゲームしたい気分でした!これ対戦出来ますよ!後で一緒に「沙夜子、今日はもうひとつプレゼントがあるんだ。」
「プレゼント……?」
手渡した紙袋のロゴマークに彼女の瞳は輝いた
丁寧に開いた箱から取り出したアクセサリーに彼女は一層眩しい笑みを浮かべる
「………これ………!可愛いって思ってて………なんで………」
「たまたま見掛けたから。」
「た、高かったでしょう……すみません……めっちゃ嬉しい!!!ありがとうございます!!!」
自身にしてみれば高価でも何でも無い物だがやはりこれにして正解だった
ゲームよりも何よりも嬉しそうに眺める彼女は本当に解りやすい
「付けるなら左足だよ。右足は恋人募集中って意味だからね。」
「え!そんなんあるんですか……知らんかった……ありがとうございます!」
自身の言葉をそのままに頷いた彼女の左足に輝く所有の証
「ほんまに嬉しい!!!私言ってないのにビンゴですよ!!イルミさんはエスパーですね!!」
「それより夕飯は外で………」
彼女は想像以上に喜んだ
から箱を抱き抱えたままスキップで部屋を徘徊しお得意の自作ソングを歌っている
……………彼女は解りやすいが行動の予測は不可能だ
「うっれしい~イルミさーん感謝ー!キラキラ~アンクレ~ット♪うふふふふ~素敵な素敵な~♪」
困惑から立ち尽くす
ちょっとしたご機嫌取りの筈が大はしゃぎで跳び跳ねる彼女を前に言葉が見付からなかった
やはり自身が彼女の全てを理解するなんてのは宇宙の全てを解明するのと等しいのだろう
溜息を漏らしたその時