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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第94章 特別




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私達は身支度を整えるとお姉さんに連れられてラガー宅の裏側にある農場に来ていた

何でもお義父さんは漁師をお義母さんと娘さん夫妻は農園や農場を管理しているのだそうだ

主な日常作業等の話に頷きながらも到着したのは野菜の畑



艶々と朝露に光る野菜が其処ら中で収穫を待っている


「サラダに使う野菜をお願いね、この野菜は房を……」なんて丁寧にひとつひとつ熟し具合や収穫方法を説明してくれたお姉さんに籠を手渡されて私達は各々が好きな野菜を選ぶ事に成った



「新鮮野菜!贅沢ですね!」


「興味無い。」


畑に入り野菜を吟味する

異世界故に風味を把握しきれていないが生活の内に少しは覚えた

その記憶を頼りに嬉々として収穫する私の隣で彼は乱暴にプチトマトを乱獲していた



「イルミさん!!自分で全部食べれるんですか?!」


「………………。」


私の指摘に静止した彼は無表情で溜息を付く

彼は私に付き合うと決めた時点で不機嫌な態度を改めてくれていてそういう切り替えの出来る所も大好きなのだが

畑に入る為に用意された長靴と軍手がお気に召さなかったらしく

畑に到着する迄の間私にだけ聞こえる様な小声で


「何この靴、ブヨブヨしてるんだけど……明らかに新品じゃないボロさだよ。誰が履いたか解らないし気持ち悪い。」


と主に長靴の文句を呟き


「トゲが刺さると大変だし」


とやんわり促すお姉さんに


「必要無い。」


有無を言わさぬ威圧的な態度で軍手の着用を断固拒否した時は冷や汗が止まらなかった




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