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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第93章 島のお宿と魚釣り







「確かこの辺りの筈なんだけど。」


なんてスマホ片手に歩く彼


辺りにはどう見たって漁師さんの住居が並び、どこが民泊場所なのか判断は難しい

しっかりとした宿泊施設だと思っている彼からしてみれば更に困難だろう


「ちょっと見せて下さい」


覗き見たスマホ『ラガー漁師宅』なんて文字からポストに掛かった家の表札をガン見して行くと


辺りから少し外れた場所に建っていた比較的大きな一軒家に『ラガー』というファミリーネームと小さな『漁師宅』という看板を見付けた



「………イルミさん、多分ここです」


「…………違うよ。家じゃん。」



ラガーさんの家の前で二人見詰め合う事数秒




「いや、民「もう一度探そう。」



彼は再び来た道を戻り始めた


しかしラガーなんていうファミリーネームは他に無く看板が出ている以上私の中では先程の家に間違い無いという確信が募る

正直突然の民泊に驚きはあるものの私は然程気にならないがこんな調子で彼は平気だろうか……





同じ道を再度往復し、再びラガーさんの家の前に戻った私達



「………やっぱりここで「沙夜子、ここは島民が住む家だよ。」



無表情な顔を見上げると彼はスマホのナビをセットすると言い出した



別に良いのだがこの辺りをくまなく探しラガーさんはこの一軒のみ

ナビは意味を成すのだろうか……


なんて私の危惧は的中し






『目的地に到着しました。案内を終了します。』





彼の手からは無機質なお知らせが響いた



「イルミさん、ようやく見付けましたね、ラガー漁師宅。」


「………………。」



彼は無表情ながら少し動揺している事が解った


スマホを操っては再三お知らせを聞く事数十秒


彼は深い溜息を付くと諦めた様に一歩を踏み出し


「行こう」



呼び鈴を鳴らす事無く扉を破壊した





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