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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第93章 島のお宿と魚釣り



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14:24



船を降りて波止場を抜ければ活気付いた漁港に出た

ぼんやり薄い記憶から水産業が盛んな島だった事を思い出し食事への期待を膨らませる


「イルミさん!」


「何。」


「お腹空きました!」


この分だとお料理は新鮮な魚介類!なんて声を弾ませた私に




「……宿泊する場所は民泊って所だから食事に期待は出来ないよ。」


「………民泊ですか!びっくり!」



かなり意外な言葉が返ってきた


民泊とは民家の空いた一室を借りて宿泊する所謂ホームステイ的なイメージ

他人との接触を嫌いテリトリー意識の強い彼に最も適さ無い宿泊方法の様に思えるのは私だけだろうか


「一人一泊2000ジェニーって破格じゃない?しかも宿泊施設はそこともう一ヶ所の民泊しか存在しないなんて田舎だよね。」


なんて単調に言う彼の表情から察する

彼は民泊を知らないのだ


あたかも知った風な口振りだが実際の所、民宿の様なしっかりと宿として経営している施設を想像しているのだろう

だけど民泊は違う

大体が家族で住まう家庭の一室や離れを借りる場所でお料理にはお義母さんの優しい手料理が振る舞われ、○○体験なんてのがセットで付いている………


彼は赤の他人の料理を食べられる人間なのだろうか………?


……………俄然不安に成ってきた。


島の人は私達を受け入れてくれるのだから当然好意的だろう

その暖かさを容易く拒否しそうな彼が今から怖い………



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