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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第90章 余韻と事実






翌朝



私は淡く注ぐ朝日の眩しさに瞼を開いた

ガタガタと揺れる馬車


ぼんやりと天井を眺めている内に徐々に意識が覚醒し始めて途端に顔が熱く体温を上げた


チラリと隣を盗み見れば既に其所は抜け殻に成っていて内心ほっとする



………………昨夜…………私達は結ばれた…………


彼の熱い眼差しや汗ばんだ肌、酷く悩ましい表情に切れる息………


全てを鮮明に思い出して頭が爆発しそうに成る


彼は普段素っ気ない分肌を重ねると情熱的だ………


布団からゆっくりと上体を起こせば外気が素肌に触れてその肌寒さにブルリと肩が震える




(…………そう言えば…………)



彼は結ばれている最中、唐突に私のシャツとブラを引き裂いたのだった………………

乱暴な手つきでは決してなかったが「邪魔」だなんて鬱陶しそうに髪をかき上げた彼は紙切れでも裂いているかの様に容易く衣服を引き裂き私の身から剥いで見せた



足元に転がるズタズタの布切れは間違い無く私のパジャマと下着で………


与えられる刺激に必死にしがみ付いていた私はその時何も思わず………というか、何も考えられずにいたが

あのパジャマは馬車内だけで着る為に一着のみ持参したものだった




つまりパジャマが無くなった………という事である…………。



そんな非常事態にも関わらずドキドキと胸が高鳴るのは昨夜の余韻をたっぷり引き摺っていて脳内が薔薇色だからだろう



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