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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第86章 ホームシックを吹き飛ばす話







「ヤバい、どうしよう。」



無表情を崩さず単調な声色で言った彼


その手に握られたフライパンからは高い火柱が上がり壁紙に燃え移った炎が凄まじい勢いで揺れていた



「…………ッ…………水!!!!!!」



私は咄嗟に傍にあったボウルをひっ掴んで蛇口を捻った





ヤバい、どうしよう。では無いッ……………!!!!!!!!


目の前の光景は立派な火災だ!!!!!


早く鎮火しなければ燃え広がりそうな勢いに手がもたつく

キッチンの中は異様に熱く生命の危機を感じてか身体に力が入らない


「……はっ……は、早く水!!!!」


私の声に彼は素早く反応し、ボウルを取り上げフライパンに水を掛けたその時


バァンッ!!!!


フライパンの中の油が盛大に跳ねて火の粉を撒き散らしながら激しく爆発したのだ


悲鳴と共にへたり込む私は泣いていた


……………何故こんな事に……………



なんて現状に絶望したのも一瞬で





ボンッ!!!!!!!!!!




破裂にも似た大きな音が鼓膜を震わせオーブンが爆発した



途端にけたたましいサイレンが鳴り響きスプリンクラーが水を降らせる

あまりにも非現実的で一瞬の出来事に私はただ唖然と彼を見上げていた



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