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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第85章 白い景色と幸せ






肌触りの良さそうなソファーに悠々と腰掛けた彼の隣に座りながら何気無く館内案内を手に取れば

本館には源泉かけ流しの露天風呂があると綺麗な写真付きの案内を発見した




………雪のお宿で温泉露天風呂…………


これは是非とも入らねば!!!!


ガバリと顔を上げれば此方を見ていた彼と目が合いニンマリしてしまう


「露天風呂がありますよ!!しかも温泉です!」


「……………。」


「絶対入りましょうね!!!」



彼は溜息交じりに頷きながらも嫌そうな素振りは微塵も見せなくて嬉しさをそのままに笑ってしまった





17:23


私達はその後各々のんびりと気儘に過ごし私がお揃いのマグカップをテーブルに置いた事で会話が弾み始めた

彼との無言は心地好く各々何かをして静かに過ごすのも私は好きだが彼と言葉を交わせるのは何より幸せな気分に成る

なんて考えていると


「沙夜子って大した事じゃ無くても嬉しそうだよね。」


「………え……?」


不意の言葉に疑問符が浮かんだ

大した事じゃ無くても嬉しそうとは一体………



「この部屋に到着した時も露天風呂見付けた時も想定外に喜んでたから。」


「………え、そうなんですか……?」


「うん。」


「だって綺麗で素敵なお部屋じゃないですか、お庭を二人占めですよ?しかも露天風呂は雪景色の温泉なんですよ?!」


「この宿では一番良い部屋でも今までの部屋に比べれば大した事無いじゃん。露天風呂も旅館ならあるんじゃないの?普通。」


彼の予想がどんな物だったのかは解らないがどうやら私はリアクションが大きいらしい

しかし私からしてみれば素直に喜んでいるだけの事だが彼の口振りや態度から本当に大した事では無いと思っているのだろう


「今までのお部屋も凄かったですよ!私びっくりしてたでしょ?」


「うん。」


「このお部屋も豪華で凄いです!」


「………そっか、沙夜子の基準が低いんだ」


何故か納得した様にすっきりした表情を浮かべる彼に待ったを掛ける




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