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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第83章 夕焼ける道







「ん~!!!美味しいです!」


久しぶりに感じる和菓子の風味に思わず笑みを浮かべながら彼を見上げると彼は私の手にあるたい焼きをじっと見ていた



「イルミさんもどうぞ!!」


「……………いただきます」



彼は勧められるままにたい焼きを噛った

いつも思う事だが彼は意外にも大きく一口を頬張る

あれだけ怪訝な表情をしておきながらやはり彼はパクリとワイルドに噛り付いた


モグモグとたい焼きを味わった彼は僅かに瞳を見開くと私へと視線を向けた




「アンコ?」


「正解です!!!」


「………見た目だけの事で魚は入って無いって事だよね。」


「はい!鯛の形やからたい焼き!たい焼きは日本にもある和菓子です!」


「ふーん。」



納得したらしく唸った彼が躊躇無く頬張る姿に自然と笑みが漏れる


「美味しいですね!」


「まぁまぁ。」



なんて言いながらも彼はペロリとたい焼きを平らげた


「あんこ久しぶりやから嬉しいです!ありがとうございます!」


「別に」




橙色に夕焼ける道


手を繋いだ影が長く伸びて楽し気に揺れる様子を私達は見ていた





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