• テキストサイズ

ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第80章 型破りを見守る男







「で、金輪際窓は開けないとして……何をしようとしてたの?」



自身の人生の中で誰かの顔色に合わせて発言をする事等例え相手が顧客だろうと無かった


漏らした言葉は気持ちが悪いくらいに柔らかく怒り等の感情はすっかり消えている事に気が付いて自分自身にほとほと呆れる事しか出来ない



そんな事を簡単にさせてしまう当の彼女は涙目を隠す様に俯くと小さな声で成り行きを語った


クリスタルローズの花は暖かい所に生息するが標高は高い所に咲くのだと

其れを再現する為に窓を開いたそうだがこんな事に成るとは思わなかったという謝罪で話は終わった



未だくしゃくしゃのままの髪に手を伸ばし整えてやると沈んだ表情が見て取れる



「もう良いよ……怒って無いし……花も元は野草なんだから簡単に枯れたりしないよ」


「はい……ありがとうございます」



自身の言葉に少し明るさを取り戻し、いそいそと花壇の手直しに移る彼女を横目に部屋を出た



(…………俺怒ってた筈なんだけど。)




/ 1349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp