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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第80章 型破りを見守る男




___________"



彼女にクリスタルローズを与えて四日目



朝の密やかな楽しみは皆無に成っていた

彼女は自身より先に起床し自身の頬や手に触れた後、恐らく自身の写メを撮ってからベッドを出る

………自身の寝顔なんてコレクションして何になるのかとは思うが今は置いておく。



ベッドを出て真っ先に向かったガーデニングルームにはやはりと言うべきか彼女の姿があった



「…………おはよう」


「おはようございます!」



異常に高い室温、真新しいタオルが水滴を垂らしてハンガーに掛かっている



彼女が熱心に世話をしなくても必ず半分は咲く花


其れを口にするのは気が引けるが少々ブレーキを掛けるべきだろう、なんて口を開く前に



「今から森の音を聞かせるんです!」



彼女は満面の笑みを浮かべながら眼鏡を曇らせた



「……沙夜子……そこまでしなくても咲くよ。もう放って「大丈夫ですよ!絶対満開にさせますからね!」


「…………うん。」



………放っておく事にする


別に彼女の無邪気な姿に折れた訳では決して無い。





彼女は相変わらず落ち着き無く部屋を行き来しているが時刻は昼を過ぎ自身はそれなりに業務に集中していた




………………しかし






バァンッ!!!






ガーデニングルームの扉が強く音を立てて自身は瞬時に部屋へと走った


ガタガタと揺れる扉を開く迄掛かった時間は0.05秒



彼女が何を仕出かしたのかは想像も付かないが大きな物音にその身を案じたのも束の間


彼女は部屋の真ん中で強風に煽られ髪を激しく乱しながら立っていた


彼女はガーデニングルームの窓を開いたのだ


迅速に窓を閉じるのに然程時間は掛からず




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