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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第80章 型破りを見守る男



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彼女にクリスタルローズを与えて三日目


彼女はガーデニングルームとリビングを忙しなく行き来する様に成った


背後に気配を感じながらもあれ以上やり様も無いだろうと判断し
暇潰しとしては正解だったと放っておいたのだが

彼女は突如びしょびしょに濡らしたタオルを大量に運び始めた




…………別に何をしていようと今更驚きはしないが




「………次は何してるの。」



何を仕出かすか予想も出来ない危うさに視線を向ければ

彼女は季節外れな薄着姿で額に浮かぶ汗を拭っていた


自身は普段汗をかかないので解らないが通常の人間でも汗をかく季節は過ぎた筈だ

服の下に着るのだと数着残したキャミソールからは真夏を思わせる肌を覗かせ、彼女の格好は季節外れとしか言い様が無かった


早くも範疇を越えた事態に返答を待っていると

ずれ掛かった眼鏡を指で整えた彼女は真剣な眼差しを向け


「暖かい方が良いらしくて暖房を付けてましてね。で、ちょっと乾燥し過ぎたのでタオルで保湿性を高める事にしました。」


びしょびしょのタオルから滴る水滴をそのままに言った



…………よくも次から次へと下らない事を思い付くものだ………



タオルはハンガーに掛けてそのままガーデニングルームに放置するらしい

………別にその事については構わない


自身とは比べ物に成らない程軟弱が故にどれだけの事で体調を損なうかは把握しきれ無いが、彼女が寒暖差で体調を崩してしまわないか心配である





「ガーデニングルームを出たら暖かい格好に…………」




視線を上げた先彼女は既に居なかった




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