ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第80章 型破りを見守る男
彼女は満面の笑みを浮かべながら生ゴミを掻き集めていた
掛ける言葉も無く立ち尽くす自身に得意気な表情を向ける彼女は異臭を漂わせながらこれ見よがしにハムスターの糞をゴミへと混ぜた
「動物の糞と生ゴミが肥料になるらしいです!ほんまはウサギの糞が良いらしいんですけどいないでしょ?だから親方の協力の元それに近い物を作ろうと思いまして!」
なんてニッコリ笑う彼女の行動は自身の予想範疇を凌駕していた
(……………そんな顔されてもさ……。)
その後異臭を漂わせる彼女と共に食事をした
一般人より嗅覚が優れている自身にしか解らないのだろうが食欲を駆り立てる臭いでは無く
「………あんまり美味しくないですか………?」
「………いや、味は良いよ。」
「良かった…………あ!肥料バッチリ出来ました!」
「………そう。……………服汚れたんじゃない?シャワー浴びて来れば」
「今シャワー浴びても土いじらないとやから汚れるし………」
「………そう。」
それとなく勧めてみたが意味は無かった
そして彼女は昼食を済ませると再び肥料作りに専念した
自身の背後でハムスターに排泄を懇願する声の後、生ゴミに合わせた其れを袋に抱えて彼女はガーデニングルームへ姿を消し
「…………くさ………。」
自身は換気扇を回した