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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第79章 彼と私の時間





…………解る……………

私には彼の思っている事が解る………


きっと、いきなり大人しく成ってなんだコイツ………みたいな感じだ。



………私は生きてきた人生の中で情緒が安定した事が無い

寧ろ感情の起伏荒々しく生きてきた



そんな私が今更安定した情緒を手に入れる事等可能なのだろうか



現在進行形で私に何コイツと思っている様な刺さる視線に私は一体どう映っているのだろう


先程のハイテンションの欠片も無く沈みまくったテンションから自然と無言に成り
私を良く観察している彼の目にはまさに今この時も情緒不安定な人物として映っている事は間違い無い


私はどちみちハイテンションでも大人しくても感情の起伏が激しく彼に呆れられ嫌われる要素を存分に持っている………



逆に彼は一定だ

常に冷静で静かでクール……

私とは対極に存在している




そんな彼が何故私を好きに成ってくれたのだろう…………?






未だ横顔に刺さる視線に目を合わせると静かに私を観察する眼差しと交わった


…………大好きな彼に嫌われるのが怖い…………



私は思い切って彼の膝に上体を預けた

途端に伝わる体温と落ち着く様な胸を騒がせる様な大好きな彼の香りが包み込む


「………どうしたの?」


頭上から淡白な声が降って来て私は無言のまま彼の脚を抱え込む様に抱き付いた


ドキドキと胸が鳴る

こんなに大好きな人に嫌われるのが酷く恐ろしいのに
嫌われる要素を多分に持っている事が泣きたいくらいに嫌に成った


そしてそんな事を考えている今も情緒の安定からは程遠いのだと思えば嫌なループに飲み込まれて行く




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