ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第77章 悲しみの物語
しかし時は既に遅く大勢の足音は部屋に迫っていた
勢い良く開いた扉から無数の敵兵が部屋に押し入り僕達が引き離されるのは早かった
彼女に銃口を突き付けられて無力に拳銃を床に落とす
………僕はどうなっても良い
彼女にだけは何もしないでくれ……
恐怖に震える彼女へと足を進め様にも複数で抑え込まれて床に倒され更に動きを拘束された
「彼女を離せ!!!僕はどうなっても良い!!!!」
彼女さえ無傷なら何もいらない
「殺すなら僕を殺せ!!彼女に触るな!!!!」
その時僕が何を叫んでいたのかは覚えていない
「ルミールから離れろ!!!この国を制圧したいなら僕の命を差し出す!!」
歯痒さと憎悪が胸に溢れて力の限り足掻いていた
「…………シュライア様!!!」
「ルミール!!くそッ離せ!!ルミールから離れろ!!!」
彼女が部屋から引き釣り出される様子を何も出来ずに見ていた僕は無様で只無力だった………