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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第74章 古城のホテル







「どんなお部屋でしょう?」


「一番良い部屋を取った。」


「めっちゃ素敵なホテルですね!」


「そうかな。」



フロントから伸びる広い階段には絨毯が敷かれていて益々おとぎ話を思わせ私の声は自然と弾んだ



「なんかの話しとかに出てきそうじゃないですか!!湖も綺麗し素敵過ぎません!?」


「……………。」



大好きな彼と素敵なホテルに宿泊出来るなんて夢みたいだ

勿論今迄宿泊したホテルも壮観で素敵な所ばかりだったが都会的な高層ビルに如何にも高価な装飾品が飾られたホテルとは質が違う

壮観に変わり無く少ない装飾品も高価なのだろうけど静かな佇まいや重厚さは他に無い味だった

私は日本以外の国に行った事は無いけれどドイツなんかに建っているお城はこんな建物なのではと思う

今私達が踏み締める階段だって今にもドレスやタキシード姿の人が駆け下りて来そうだ


なんてメルヘンな想像に浸っていると


階段を上った先の踊場正面に見えたのは巨大な肖像画だった


立派な額縁に収められた其れは長い時を感じさせる


見渡して見れば続く階段の壁にはその他沢山の肖像画が飾られていて背筋がゾクリとした


理由は考えずとも解る


窓の無い階段は少し薄暗く壁に掛かった絵画が不気味に見えたからだった


「…………………す、凄いですね!」



私はホラーが苦手だからそう感じただけであり別に何かが起きた訳では無い………



…………肖像画が今にも動き出しオバケが占拠するゴーストホテル…………なんて思考がチラ付いて私は即座に脳から排除した


ホラーな思考で見てしまえば普通の物でも恐ろしく感じるが決して恐ろしい物では無いし

肖像画が沢山飾られているなんて本当にお城みたいだしリアルを追求したインテリアだと思う事に決めた



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