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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第73章 愛の実感






グロテスクな動物の姿もインパクトが強く食欲が激減して行く中一番気に成るのは茸の毒の有無だ

彼は有毒物でも食べられるだろうし問題無いかもしれないが私は全然平気では無い

更には調理と言われてもキッチン用品の一切が見当たらず私に出来る事等無い様に思えた



「……あの………私何をすれば………」



漠然とした疑問を口にすれば


「鶏肉の中に山菜を詰めて臭みを消したい。俺が肉を捌く内に沙夜子は山菜を食べやすいサイズにしてくれない?」


的確なアドバイスをくれた彼は既に首無し鳥の羽根をむしり取っていて私は静かに視線を逸らし黙々と山菜を千切った


(………………イルミさんワイルド過ぎます…………)



_________"



彼の流石の手際の良さで夕飯はあっという間に出来上がった

私が手伝ったのは山菜を千切っただけで私の手助け等要らなかったのではと思う

もしかしたら彼は別に手助けして欲しかった訳では無く単純に私と何かがしたかったのかな、なんて考えると胸が綻んで幸せな気持ちに成る


パチパチと炎に木が弾ける音が控え目に響くキャンプファイヤーを前に並び座った私達はウサギの足見た目丸ままの物を噛っている


味は少し野性的だが鶏肉の様な淡白な味で噛みごたえ抜群だ


要するに味気なくて硬いのだが


彼が作ってくれた鶏肉の山菜詰めは芳ばしく香辛料の様な山菜がマッチして非常に美味しかった


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