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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第73章 愛の実感






背中に背負っている大きなリュックと親方のケージの重みは変わらず
果てしない山を汗を流しながら越えた日が脳裏に過った

彼と再会したのは夏の太陽が輝く朝だ


あっという間に移り変わる季節は無情にも夏を終わらせいつの間にか冬の気配を迫らせていた


街中よりも気温が低く感じるからかはたまた増えた彼との思い出を思い出したからか少しノスタルジーに成っていた私に


「今夜は流星群が接近する、ホテルよりも良く見えるかもね。」


彼は秋の空を見上げながら柔らかく言葉を紡いだ


「流星群ですか!確かに森の中の方が綺麗に見えそうですね!」


途端に弾んだ私の声に彼が柔らかく微笑むものだから何故か泣きそうに成った



_________"




空が夕焼ける頃私達はテントにて寛いでいた

何度も休憩を繰り返しては歩き続けたが彼の言った通りホテルにはたどり着け無かった


野宿する覚悟を静かに固める………


私としては少しでも早くホテルへと前進したい所だが夜の森を私が歩くのは困難という事で陽が落ちてしまう前に拠点を作ったのだ


テントの端でカラカラと鳴る回し車の音に視線を向けてぼんやりしてしまうのは現実逃避からだろうか


(…………ハムスターでこんな旅慣れてるん親方くらいかもな……)


何せ異世界に来ているのだし……なんて愛らしい親方の姿に癒されていると

彼は辺りを散策した後にテントに戻って来た


「明るい内に食事を済ませておきたいから手伝ってくれる?」


なんて入り口からひょこりと此方を覗く彼の言葉に二つ返事で外へ出た私に彼は


「山菜を採りに行く。」


なんてクリクリの瞳を向けるのでニヤっとしてしまった



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