ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第72章 ハロウィンの夜と猟奇の愛
一度身体を離し向かい合う様に此方に向かせれば恍惚の表情を浮かべ肌を震わせる彼女の姿に束の間の休憩すら与える暇も無く腰を沈めた
細い腰を手繰り寄せ深く深く彼女の中へ
彼女の前では欲を抑える術も無く本能が求めるままに柔肌を貪る
何もかも忘れて只彼女を求める自身は何者でも無くただの男だった
「あぁぁっ……っイルミ……さんっ……」
自身の手に懸命にすがり付きあられも無い声を上げ快楽に肌を震わせる彼女の姿は自身の快感へと変わる
旋律に合わせて響く鈴の音と艶かしく肌のぶつかる水音
「………沙夜子っ……はぁ……」
名を呼ばれ彼女の名を呼べばより深く交わっている様で
何度も絶頂を迎え力を無くした小さな身体に覆い被さりきつく抱き締める
ふわりと薫る彼女の甘い香りはいつしか心を落ち着かせる香りに成っていた
只彼女が愛しくて仕方がない
誰にも触れさせやしない
彼女を抱き締めながらも激しく腰を打ち付ける
耳元に絶え間無く聞こえる喘ぎ声すら自身を刺激する中
快楽が強く成り表情が歪む
「………沙夜子………出すよ……っ」
最奥を突き上げビクビクと脈打ち激しい快感に欲を吐き出した
懸命にしがみついていた彼女の腕がだらりと力を無くし荒い呼吸を繰り返す
汗で張り付いた髪を避けてやれば真っ赤な顔で儚く微笑む彼女の姿に胸が締め付けられた
………………彼女を抱く度に強く成る独占欲
もしも沙夜子が他の誰かのものになる事があったなら俺がこの手で殺してあげる
「沙夜子、大好きだよ。」
思考とは裏腹に漏れた台詞に彼女は心底幸せそうに笑みを浮かべた