ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第72章 ハロウィンの夜と猟奇の愛
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「イルミさん!イルミさんイルミさん!!!カッコいい!!!」
「………………。」
私達は三本目の瓶を空けていた
流石に食べるペースは減っているが良い感じにお酒も入りハロウィンがどうこうなんて事は頭の何処にも無くなっていた
ハロウィンの定義なんて至極どうでも良い
そんな事よりも私は今目の前でグラスを傾ける彼の姿に魅了されているのだ
繊細な指がグラスを掴み真っ赤なワインが白い肌に映える
飲み込む際に伏し目がちに成る瞳が涼し気で
中性的で美しい顔立ちと反する様にシルバーホワイトのアオザイ越しにも逞しい筋骨を想像させる骨格は手足の長さから全てが完璧な迄に整っているのだ
優雅な所作でアルコールを喉に流す姿はまるで何処かの宮廷の王子様かと見間違う
そんな彼を前に私はとにかく写メを撮りまくっている
………どのアングルもパーフェクト………!!!!
逆に彼を美しくせず写真におさめる事等不可能なのでは無いかと思ってしまう
「カッコ良すぎますよイルミさん!!!何でそんなにカッコいいんですか!!!!」
「………馬鹿じゃないの。」
呆れ顔で髪をかき上げる姿を連写する
彼の魅力がとどまる所を知らないのだから致し方無い
「馬鹿じゃありません!!何でそんなにカッコいいんですかの答えは"俺がイルミ=ゾルディックだからだよ"……ですッ!!!!」
「頭がどうかしてるよね沙夜子って。」
怪訝な表情を隠しもしない彼だが脚を組み変える際にスリットが持ち上がる光景に歓声を上げてしまう