ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第13章 想いを馳せる3ヶ月
「………で、クロロは何が欲しい訳?」
「……………純血の水晶だ」
「………ふーん。」
クロロはその水晶について語ったが
自身は全く興味が無いし貰っても捨ててしまうだろう
世の中には物好きが存在する様だ
「そんな下らない物が欲しいなんてクロロは悪趣味だね。」
「ほっとけ!!………それよりお前変わったよな……」
突然感心した様に投げられた台詞の意味が理解出来ずに眉をしかめれば
「以前は宝の説明なんて仕事に必要無いからって帰ってただろ」
なんて言われてしまった
…………確かにそうかもしれない
以前なら何が狙いかなんてどうでも良かったし宝の説明なんて自身の仕事には全く不必要な情報だった為に聞く耳すら持たなかった
「………そうだね。」
「あの子の影響だな」
柔らかく言った男はあちらの世界でしか見せた事のない笑顔を自身に向けた
「………煩い。」
そうだ………沙夜子の影響以外他に無い
知らず知らずの内に彼女は自身を変えていたのかと思うと少し動揺した
「決行は深夜2時指定場所は地図の通りだ。100人とまでは行かないがボディーガード他、抗う者全てを頼む」
「はいはい。」
深夜2時なんて聞いてない
暇な時間が出来てしまう
自宅に帰り新たな依頼を請け負うには心許ない時間
仕方がないので屋敷に先回りして動向を伺っている事にした