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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第70章 訪問者の確信





10月28日


私がスリムボディを手に入れて直ぐから彼は仕事に出たきり帰って来なくなり一週間が過ぎようとしている


必ず何通かメールは届くし1日1回通話はしているので命に別状も無いのだろうと安心出来るが寂しくて仕方がない

彼のくれた花を枯らさない様に世話しながらも未だ目処の立たない帰宅に溜息ばかりを漏らしている


テーブルの中心に飾った花瓶に揺れる小さな花を眺めて贈られた花言葉を思い出す


結局彼のお誕生日当日に直接祝いの言葉を伝える事は叶わなかったが電話越しに伝えた「おめでとう」の言葉に「ありがとう」と柔らかい声色が耳に落ちた


胸が綻ぶ一方でどうしようもなく会いたい


彼が傍にいない事がもどかしくて仕方が無かった


やはり彼の誕生日近辺だから盛大なパーティーが催されているのかと思えばどうやら違うらしく仕事が詰まっているそうで

誕生日当日は何やらご家族とのイベント(内容は不明)があったらしいが其れ以外の時は連絡がまちまちに成った


…………いつ帰って来るのだろうなんて考えればまた漏れ出す溜息


そんな時に鳴り響いたチャイムの音に私は心臓が口から飛び出しそうに成った



ドキドキと嫌に早い鼓動


一瞬過った彼の帰宅は瞬く間に消え去る


メイドさんが来るならば必ず内線連絡があるしボディーガードの方々が接触して来る事は皆無

更に彼だとしたならばチャイム等鳴らさずにすんなり入室する筈なのだ………




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