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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第68章 ダイエット宣言






悠々と距離を縮める端正な顔、近付く唇が柔らかく重なり瞬時に鼓動が響いた

指先迄ドキドキと脈打つ心音

唇を割って強引に押し入る舌の感覚にクラクラと目眩を覚え薄く開いた視線の先

伏し目がちな瞳が妖しい色を放ちながら私を見据えていた


やんわり腰に回された彼の手がゆるゆるとブラのホックに伸びて行くのをシャツ越しに感じる




…………只キスをするだけという訳では無いと本能的に理解する



しかし私の脳内は怒涛の様なトキメキにも負けない強い意思に苛まれていた


彼に今の身体を見せられるだろうか……………否。


以前でも恥ずかしかったのだ

今なんて恥ずかしいと言うよりいたたまれなくて無理である………



熱っぽい眼差しが私を求めて

長い指がホックに手を掛けた時



私は彼の胸板を押し返していた




彼と身体を重ねるのが嫌な訳では決して無い

今の醜い姿を見て幻滅されるのが怖かった



私の力に彼が押し負けるなんて事は有り得ない

だけど彼はすんなり私を解放するとじっと私に視線を向けていた


沈黙の時の中未だ消えぬ妖艶な色


ゆっくりと再び伸ばされる腕にズキズキと胸が痛む


これ以上彼のキスを、想いを拒否したくないと思った

キスをされてしまってから拒否するだなんて其れこそ彼を深く拒否してしまっている様に思えて

彼の手が届く前に私は咄嗟に身を引いていた



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