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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第66章 言いたい事はひとつだけ






「いえ、イルミさんにお小遣い貰って貯めました!」


私の言葉に僅かに見開かれた瞳をじっと見詰めていると
ヒソカさんはわざとらしく思考を巡らせる素振りを見せた後に


「………うーん………彼の事だから沙夜子に現金は持たせないと思ったんだけどなぁ♥️」


思い描いた返答とは違った台詞が返ってきた

………私に現金を持たせない………確かにそうだ

それは私を心配してくれているが故に私の外出を極端に制限しているから

しかしそれは私自身が感じる物であって他人が俯瞰から見ても感じる事なのだろうか

私はそのまま疑問をぶつけてみる事にした


「………何でそう思ったんですか……?」


身長差から見上げた先、ヒソカさんは肩を竦めると


「だって彼、沙夜子を外と隔離したいみたいだし……♦️」


思っても見なかった言葉が耳に飛び込んで思わず声が大きく成る


「隔離?!」


困惑する私とは裏腹に然も当たり前だと言いたげな表情を浮かべたヒソカさんは続ける


「そ、隔離。いくら心配だからって一人で外出出来ないなんておかしいと思わない?街中で危険な目に合うなんて滅多な事が無い限り無いよ♥️」


「…………」


「ボク達が特殊なだけでこの世界の大多数が平穏な生活を送ってる……其れなのに何をするにも連絡が必要で部屋から出られないなんて度が過ぎてる♥️」


「……………」


「彼は沙夜子を監視してたいんだよ、自分の管理出来る範囲にいないと気に入らない………それって心配とは違う独りよがりな独占欲だと思わない?♥️」


少し困った様に眉を下げて笑うヒソカさんに私は頷く事しか出来なかった


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