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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第65章 お小遣い大作戦






「何?嫌なの?」


「嫌、じゃないです…………」


答えなんて解りきっている余裕の表情が腹立たしいくらいに美しくて熱で爆発しそうになる


「じゃあ早く。」


より一層強く抱き寄せられてぐっと縮まった距離

視界一杯に映る彼の顔立ち

印象的な瞳に長く伸びる睫毛が瞬きにも満たなく附せられる様に魅了される

弓なりな眉は凛と弧を描き薄い唇が僅かに開かれていて顔のパーツひとつひとつがこんなにも整っているのだと思わせた

耳に煩い鼓動はきっと彼にも届いてしまっていて

羞恥から震える唇を重ねた途端に柔らかく広がる温もり

今重なっているのが彼の唇なのだと思えば熱い身体

重ねていたのはほんの一瞬で

やんわり唇を離せば開かれた瞳が私を捉えてニヤリと歪んだ口元に逃げ出してしまいたいくらいに恥ずかしくなった


「…………まぁ、許してあげる。一万ジェニーね。」


なんて未だ私を解放せずに言った彼は照れ死んでしまいそうな私を散々観察した後に約束通りお小遣いをくれた


彼とキスが出来てお小遣いが貰えるなんて私に得しか無いままに目標額を達成した私は密かなお小遣い大作戦の幕を閉じたのだった





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