• テキストサイズ

ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第65章 お小遣い大作戦






「イルミさん、折り入って相談が…………」


「何。」


ぼんやりテレビを見ていた彼は律儀にテレビを消した

私の"相談"というワードを真剣に聞き入れてくれたのだろう


げんにこの相談は私にとって真剣かつ重大な事だった

ソファーに並び座って見詰め合った私達



「…………あの、私お小遣いが欲しいんです」


「………別に小遣いなんて要らないじゃん。何が欲しいの。」


「お小遣いじゃないと意味が無いんです!」


「どうして。」


彼の疑問はもっともだ

必要な物、はたまた欲しい物まで彼は何でも買い与えてくれる気でいる

しかしながら彼に彼自身の誕生日プレゼントを購入してもらうなんて味気ない上に肝心のサプライズも何も無い


私は脳内で緻密に練り上げた構想で彼に挑む事にした



「私働いてないでしょ?」


「うん。」


「………だから働いて稼ぐ喜びというか………生活に張り合いが欲しいというか………」


「要するに金や物じゃなく張り合いの為に仕事させろって事?」


チラリと伺った先で僅かに潜められた眉


「勿論外に出るとかじゃなく!イルミさんの日常で手伝える事を私が手伝って、その働きに応じたお小遣いを頂ければ」


畳み掛ける様に言葉を紡いだ私をじっと見据える瞳


「……………別に良いけど、貯まった金で何かしようとか考えて無いよね。無断外出は禁止だよ。」


「無断外出しません!ほんまです!」


事実私は無断外出しよう等と考えていない

ホテルに届いた物は彼の命令なのか一度フロントに預けられ彼の確認の後に彼自らがフロントから受け取る事を私は知っている

従ってネットでプレゼントやケーキを購入する事はサプライズに繋がらない

私は先程友人であるヒソカさんにメールを送信していた



/ 1349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp