• テキストサイズ

ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第11章 色の無い世界での一週間







『お願い!!まだ………まだ一緒に………』



本当は振り返って抱き締めたい


だけどそうしてしまえば離したく無くなってしまうから


御免。泣かないで。




本当はまだ話したい事が沢山ある


だけど帰らなくちゃ



『………………好きです………』



思考が止まった



『………好きですイルミさん………だから私も………一緒に……………』



一緒に………?



沙夜子は本当に世話が焼けるね


連れて行けない事なんて解ってるでしょ。




今更好きだなんて






知ってたよ。

沙夜子の気持ちはずっと前から俺と同じ………


ゆっくり振り向いた先彼女は涙に暮れてキラキラと瞳を輝かせていた


『………好きなんです………!!』



真っ直ぐ視線が交わる最中


彼女の言葉は真っ直ぐに響いた


ズルいな沙夜子は


俺の言わない様にしていた言葉を簡単に言っちゃうんだ


瞳から宝石の様に流れる涙

儚い姿を綺麗だと思ってしまった


こんな俺で御免。


だけどずっと言いたかった



俺も沙夜子が好きだよ

ずっと前から…………きっと出会った時から



悲しまないで。だから言わない。


唇に乗せて届ける




大好きだよ。




自身を見上げる彼女の姿


これが最後に見る彼女の姿



……………帰りたくなんかない


傍にいれなくて御免。



「さようなら」






/ 1349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp