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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第62章 チャンバラのヒトコマ





そのままパコンと叩かれる頭


………恐ろしく早いパクりだ……私じゃなきゃ見逃しちゃうね………

しかしそんな不正私には通用しないっ………!!!!



「イルミさん反則で一点減点っ!!!」


私の言葉に彼は僅かに眉を反応させ距離を取った


「…………そっか、コミックで知ってるんだっけ。」


「そうです。それはクロロさんの技な筈です」


「……………。」


私の言葉に考え込む様に視線を漂わせた彼


…………今しか無いっ!!!!



「ロイヤルボンバー!!!」


私は彼の脇腹に見事一発入れる事に成功した

これで私の二点リード


しかし


「アサシネイション」


彼が隙を見せたのはほんの一時だけだった

アサシネイションなる謎の必殺技を膨大に食らった私は気が付く頃には床に転がっていた



………………負けた…………



「はい、罰ゲーム。」


無情にも降る声に彼を見上げる


「…………アサシネイションって何ですか」


「assassination、暗殺って意味。」


「……あぁ、成る程。」


「それより早く沙夜子、罰ゲームだよ。」


気を反らそうとしたが無理らしい

…………彼の瞳が楽しそうに揺れている


私は彼に急かされるがままに立ち上がった


物真似なんて嘗て誰かに披露した事があっただろうか…………


…………大好きな彼に物真似を披露するなんて恥ずかしくて爆散したく成った


喉の調子を調えてゆっくりと瞼を開いた先黒々とした瞳に見詰められたまま私は覚悟を決めた




「ズラじゃないッ桂だッ!!!」


「……………。」


「これはクリリンの分だーッ!!!」



その後クオリティは甚だ疑わしいがジョジョ立ちを決めたり色々死にたくなった


燃え尽きてソファーに腰を下ろした私の隣で彼は優雅にコーヒーカップを傾ける



「………ちなみにイルミさんは何の真似しようと思ってたんですか……?」


「猫とか犬の真似。」


「………クッ……………!!!」




………その発想は無かった………。


私はその後、激しい敗北感に耐えられずふて寝したのだった





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