第58章 彼と浴室

しかし彼は旋律を止めようとしなかった

お尻を鷲掴みにされて追い詰める様に濡れた肌の音が早まる中、強過ぎる刺激に悲鳴にも似た声を上げる

必死に彼に訴え様と口を開けば


「ああぁっ………まっ………待って………イルミさん……私……イっ「そんな事………っ……反応で解るよ」


吐息を交じらせて低く言い放たれ


より一層深く突き上げられ続ける内に思考は停止して甘い声を漏らし上り詰め続ける事しか出来なくなってしまった



「っ……はぁっ……声………我慢しないで……」



身体中が溶けて行く様に力が抜けて行く


淫靡な彼の声が心地好く脳を支配して両腕を後ろに引っ張り掴まれ強く揺さぶられるままに彼を受け入れ続けた


途方も無く長く感じる甘美な時


背中に落ちる彼の流した汗すらも甘い痺れを走らせる


そんな最中


「沙夜子っ……出すよ………」


酷く悩ましい彼の声を聞き届けた後、私は意識を手放した