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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第56章 酔いどれのヒトコマ






しっかりボタンを止めればシャツ一枚でワンピースの様に身体がすっぽり隠れた

鏡の前で確認すれば肩幅は広く袖は長すぎて手が出せない

太腿まで来る丈に彼がシャツを着ている姿を思い出す

上等な代物なのだろう、肌触りの良い其れは彼が着ている時はピッタリ背丈に合っていて然程大きなサイズには見えなかった

しかし私が実際に着てみるとここまで差が歴然だとは……………



「…………………萌え……………イルミン格好いい!!!」


変質的にクンクン匂いを嗅いでみたが洗剤の清潔な香りしかせず少し残念だったが

普段彼が身に付けている衣服だと意識すればまるで彼に抱き締められ身を包まれている様な高揚感があった


ドキドキと高鳴る胸


彼本人は居なくてもシャツ一枚で私をドキドキさせるなんて流石としか言えない


私はその後、自身の姿をすっかり忘れて彼が早く帰って来ないかなぁなんて呑気にアルコールを楽しんだ




_________"




「ただいま……………。」



予定より1日早く彼女の元へ帰宅したのだが目前に広がる部屋は見違える程荒れていた


そして


「イルミンー!!!!お帰りーっ!!!」


だらしが無い笑顔を自身に向ける事は想定していたが千鳥足の彼女は何故か自身のシャツを纏った姿で駆け寄り、自身に到達する前に派手に転んだ


部屋に充満するアルコールの匂いに相当飲んだ事が解る


「……ちょっと、何してるの」


未だ床に突っ伏したままの彼女に近寄ればガバリと勢い良く起き上がった彼女はぶつけて真っ赤に成った額をそのままにニヤニヤと頬を緩めた




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