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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第55章 小悪魔の誘惑






理由は至極簡単で先程から妖艶な中にも何処か悪戯な雰囲気を浮かばせている彼ならばきっとその理由を理解している


未だ解放されずに密着する身体

激しいキスの余韻に私の顔は間違い無く真っ赤で、馬鹿みたいに早い鼓動はきっと彼にも伝わってしまっているだろうが


「………ここは公共の場です!しかも野外!!!そんなん無理に決まってます!!!」


私は懸命に声を張り上げた



「誰もいないじゃん。」


なんて私の肩に舌を這わせた彼にバクバクと高鳴る心臓

外気に触れている肌に体温を伝える様に熱い舌の感覚が伝わりビクリと身体が跳ねた

鬱陶しそうに前髪をかき上げたそこから覗く妖艶な眼差しに流されそうになる


…………しかし公共の場で………なんて迷惑行為以外の何物でも無い

今誰もいなくとも後にやって来た人が目撃したならばどんな気持ちになるだろう

もし目撃するのが私なら、馬鹿で猿並みのカップルが………と激しく苛立つ事は間違い無い

それに、まだ一度しか身体を重ねていないのにいきなり野外だなんてとんでもないと思った


勿論揺らがない訳じゃない


大好きな彼に求められる幸せを知った今、もう一度結ばれたいと本能は彼を求めている





しかし………………白昼堂々破廉恥過ぎる………


以前も明るい室内だったし


彼は明るい場を好むのだろうか……なんて彼の変態性を感じながらも


「イルミさん!!!こんな所で私嫌です!!!」


はっきりと拒否を発した


場所のせいにしていては彼に押されて流されてしまいそうだと思ったのと

彼は私がはっきりNOを出せば決して無理矢理に強制したりはしないだろうと思ったからだった


私の言葉に一瞬動きを止めた彼は、ちゅっとリップ音を経てて二の腕に吸い付いた後に悠々と此方に視線を向けた


ニヤリと歪む口が開いて


「冗談だよ、外で襲ったりしない。沙夜子の裸を誰かに見られたら殺しちゃいそうだし。」


あっけらかんと放たれた言葉に私は変な汗が吹き出して顔が爆発しそうに熱くなった


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