第54章 私の見解 彼の分析

「…………いつ見たの………」



暗殺の世界と彼女は決して近付かせない


これは自身が決めた事だ


只でさえ自身との生活は彼女の危険を上げるのだから最低限の安全確保の為に

そして暗殺者の顔を持つ自身を彼女が恐れぬ為に

この村でも一件仕事をこなした

その時どんな服装だったかは記憶していないが彼女が目撃した可能性が生まれる

普段と変わり無い様子から自身が懸念する事態では無いだろうが細心の注意を払っていたのにいつの間にという疑問が浮かんだ


しかしそんな思考をお構い無しに




「イルミ様ルームからの写メです！！！……これが証拠です！！」



彼女は輝く瞳でスマホを突き付けた


……………仕事中のミスでは無かったらしい


こんな何の面白味も無い写真が彼女の暴走に火を付けたというのか





「…………消しなよ。」



確かに写真には悪趣味な仕事服が映っていた




「滅相も無い！絶っっっっっっっっっっっ対に消しません！！！」



…………………何故そこまで強く拒めるのだろう

この写真に何の価値を見出だしているのか理解出来ない




「………………。」



困惑と呆れが入り交じる中で彼女は一層力強く言葉を吐いた



「で、このチャイナ服はイルミさんのご趣味ですかっ！！！」