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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第54章 私の見解 彼の分析






しかしそんな事は予想の範囲内


しつこくアプローチすれば大体の事は折れてくれると私は知っている

知っていて必死に頼んでいるのだから案外私は強かな女だ



「っ……なんでですか!!」


「絶対変だから。」


「っ……!!!!良く言えましたね!あんな胸元の開いたセクシーチャイナ着てるのにっ……!!!」



アオザイを着たくない理由が"絶対変"だなんて納得出来なかった

ならばあのチャイナ服はどうなる

その思いを思い切りぶつければ



「…………いつ見たの………」



彼は気だるげに長い髪をかき上げながら怪訝な表情を浮かべた


彼自身意識せずに撮ったのだろう
その麗しき姿が鏡に映っていた事等忘れてしまっているらしい


私は即座にスマホ画面を切り替えて例の写メを突き付ける



「イルミ様ルームからの写メです!!!……これが証拠です!!」


「…………消しなよ。」


「滅相も無い!絶っっっっっっっっっっっ対に消しません!!!」


「………………。」



消すなんてとんでも無い

この写メを眺めて私がどれだけ気持ちが悪い笑顔を浮かべて来たか彼は知らないのだ


そしてもう1つ、私には白黒はっきりさせておきたい案件があった

逞しい胸板を強調する様にピッタリとしたデザイン、更にはその真ん中に穴を開け色気を演出
洋服に隠れていたら華奢に見える肩は其処らの男性を凌駕する頼もしさがあり深いスリットは悩ましい限りである



「で、このチャイナ服はイルミさんのご趣味ですかっ!!!」


そんな大胆な服を彼自身が自ら選んだのだとしたらその時点で事案だ

鼻息荒く彼を見上げる私に深い溜息が漏らされた



「そんな訳無いでしょ。」


「では、ご両親のご趣味?!それとも執事さん!?」



彼の趣味では無いならば一体誰があのセクシー衣装を彼に宛がったというのだろう


それが誰にしてもグッジョブとしか言い様が無い



「…………専属の使用人が勝手に発注してるけど、だから何なの。」


「いやぁ………良く解ってらっしゃるなと」


「は?」



専属の執事さんとは趣味が合いそうだ。

正直あんな奇っ怪なデザイン彼以外に着こなせる人間が存在するだろうか


否、この世であのチャイナ服を着こなせるのは彼以外にいない


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